日本通運（株）の平成17年3月期決算短信(連結)の経営成績は下記のとおり。
「第二次日通グループ経営2カ年計画」に基づき、連結時代にふさわしい新しいグループの発展を期し、グローバルな視点に立って、グループならではのネットワークを活かした事業展開を図り、グループ価値の向上に努めた。
特に、中国関連物流をはじめとした、海外ネットワークのさらなる拡充と国内においても新しい物流サービスの提供に努め、IT化の積極的な取り組みを進め、多様化するお客様の要望に応えた。
営業面は、ことし2月にお客様企業における大規模で高度な内容の3PL事業への需要増大に対応するための体制整備を目的として、本社営業部門に「3PL部」を新設した。
これにより、3PLに関わるコンサルティング、企画、開発、営業とその設計、監督・管理、運営等の業務を行い、新規業務の拡大やノウハウの蓄積と活用を図って、営業拡大に取り組んだ。
この結果、売上高は1兆7，533億円と前期に比べ863億円（5.2％）の増収となり、経常利益は471億円と前期に比べ33億円（6.7％）の減益、当期純利益は321億円となった。
事業の種類別セグメントの業績概況
運送事業
航空部門、海運部門において、国際関連貨物が好調に推移したこと、海外子会社の取り扱い増加、新規連結子会社の増加等により、売上高は1兆4,891億円と前期に比べ660億円（4.6％）の増収となった。しかしながら、国内貨物事業での物流合理化による影響、利用運送費・燃油費の高騰、台風・地震などの影響もあり、営業利益は400億円と前期に比べ22億円（5.3％）の減益となった。
販売事業
ロジスティクス・サポート部門は、国際調達サポート業務が好調に推移したほか、石油部門では、販売数量の増加に加え販売単価の上昇が寄与するなど、売上高は3,476億円と前期に比べ297億円（9.3％）の大幅な増収となった。しかしながら、自動車販売事業では、新車販売台数の減少、販売価格の下落傾向等もあり、営業利益は44億円と前期に比べ3億円（7.0％）の減益となった。
その他の事業
売上高は148億円と前期に比べ6億円（4.4％）の増収となり、営業利益は8億円と前期に比べ1億円（16.4％）の増益。
次期の見通し
現時点での平成18年3月期の業績見通しは、売上高1兆7,780億円（前期比1.4％増）、営業利益470億円（前期比9.2％増）、経常利益500億円（前期比6.1％増）、当期純利益270億円（前期比16.1％減）。
