日立化成工業／13.56MHz帯ＩＣタグ専用ライン導入

日立化成工業（株）は、ICタグの生産タクトを世界最速レベルの0.5秒(同社の従来の生産タクトの２分の１)に短縮したICタグ専用ラインを導入し、13.56MHz帯非接触式ICカード・タグの生産能力をこれまでの３倍に当たる月産300万枚に増強した。これにより、2.45GHz帯ミューチップインレットの生産能力と合わせ、ICカード・タグ全体で月産1000万枚を超える生産体制を構築した。非接触式ICカード・タグは、プラスチックでできた板状の成形品にアンテナとICチップを内蔵し、データを送受信できるようにしたカードおよびタグで、あらゆる環境下でも利便性が高いことから、交通、サービス業、流通など幅広い用途に需要が拡大しており、2010年度には9兆円から31兆円の経済波及効果(総務省試算)が見込まれている。五所宮事業所(茨城県筑西市)に約４億円で、事業開始当初から蓄積した製造プロセス技術を生かし、独自のICタグ専用ラインを導入した。マルチ高速実装装置からICタグ検査装置まで一貫した生産ラインを確立することにより生産タクトを世界最速レベルの0.5秒と、当社の従来の生産タクトを２分の１に短縮し、飛躍的に生産性を向上させることができた。これにより13.56MHz帯非接触式ICカード・タグの生産能力を3倍の月産300万枚に増強し、2007年度には売上高約60億円を目指し、事業を拡大する。