(株)バンダイロジパルの平成18年2月期中間決算短信(連結)の経営成績は下記のとおり。
同社グループは、事業の中核である国際一貫物流サービスの機能充実を図るとともに、品質と生産性を重視した事業基盤の確立と新規顧客開拓のための積極的な営業活動に取り組んだ。
この結果、当中間期の連結業績は、営業収益53億8千7百万円(前年同期比106.1%)、経常利益3億1千2百万円(前年同期比106.7%)、中間純利益1億7千2百万円(前年同期比111.0%)となった。
部門別営業の概況
物流事業
顧客の多様なニーズに柔軟に対応するため、既存の自社施設利用に拘らないノンアセット型3PLを推進すべく組織体制を整備し、国内外において積極的な営業活動を展開した。
その具体的な成果として、千葉市に約25,000㎡の大型倉庫を賃借して物流センターを開設し、新規顧客の物流業務を受託、当中間期より本格的に業務を開始している。
また、入出荷、保管、流通加工など倉庫内の業務効率を向上させるため、当期より物流ABCの導入を図っている。これは、倉庫内業務を細かい作業単位に分類し、各作業単位のコストを明確にして問題点の発見や業務改善などを行っていくもので、作業別コストの可視化やデータに基づく業務改善施策の立案・効果検証を行なう。
当中間期は、モデル営業所における作業データの収集と専門家を交えたデータ分析、業務改善施策の立案・実行などに取り組み、今後他の営業所に展開していく準備を整えた。
国内輸送業務は、車両の運行状況を細かく記録できるデジタルタコグラフを全車両に搭載し、運行管理業務の効率化を図るとともに、安全運転やエコドライブ、アイドリングストップ等についてのドライバーに対する指導、教育体制を充実させ輸配送業務の安全性向上、CO2の排出量削減と燃費の改善に努めた。
国際物流業務は、顧客の海外生産展開やSCMに代表される物流合理化への取り組みが進展する中、国際一貫物流の付加価値を上げる施策の一環として、中国における在庫保管・管理に加えて、検査・検品体制の充実化を図った。顧客の定める品質管理基準に沿って、高水準かつ均質な検査・検品体制を実現するため、中国現地スタッフの研修など業務品質向上に積極的に取り組んだ。
この結果、物流事業の営業収益は52億4千6百万円(前年同期比108.0%)。
その他の事業(省略)
通期の業績見通し
平成18年2月期の連結業績予想は、営業収益11,100百万円、営業利益540百万円、経常利益540百万円、当期純利益265百万円。
同社グループを取り巻く環境につきましては、顧客の海外生産展開、SCMに代表される物流合理化への取り組みなどに伴い、新規顧客の開拓などを除き取扱貨物量の大幅な増加は期待できない状況にある。
その一方、燃料費は高値水準で推移することが見込まれ、運賃水準の回復材料も見当たらず、厳しい事業環境が続くものと思われる。
グループは経済環境、事業環境の変化に迅速に対応し、業務品質と生産性を重視した強固な事業基盤の構築とお客様からの信頼に基づく安定した成長を目指して、国際一貫物流サービスの付加価値向上のため検品・検査・検針サービスをスタートさせるほか、顧客の多様なニーズに応えるため、新しい物流サービスを積極的に展開する。
また、エコドライブを全国的に展開し、さらなる輸配送業務の安全性向上やCO2排出量の削減、燃費の効率性向上に取り組むとともに、「安全性優良事業所」認定の全営業所取得を目指すなど業務改善・改革を推し進める。