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日立製作所/経路検索や所要時間の交通情報予測を高精度化する技術開発

2005年11月06日/未分類

(株)日立製作所は、目的地までの経路検索や所要時間予測などの交通情報収集手段として、交通量などのデータが欠損している場合でも、従来よりも広い地域で、高精度な交通情報を予測する技術を開発した。

本技術は、プローブカーから日々得られる情報を、主成分分析と呼ばれる統計手法を用いて約20種類のパターンにし、それをカレンダーのデータと合成することにより、交通情報の予測データを生成するもの。

主成分分析はサンプルデータとの相関関係に基づいて欠損データを補うため、プローブカーから収集されるデータの欠損率が8割といったまばらな状態からでも、高精度な予測情報を生成することができる。

交通情報予測技術は、過去に収集された交通情報を統計処理することによって、ユーザーが求める日付、時刻に応じた交通状況を推定する技術であり、カーナビゲーションシステムの経路探索や所要時間の予測機能、携帯電話のコンテンツサービスなどに利用されている。

しかし、この技術は、従来のサービスでは各所に取り付けられた路上センサが整備された地域に限定されているため、より広域での交通情報サービスを提供できる技術として、プローブカーを利用した交通予測が期待されている。

プローブカーが収集するデータから高精度な経路探索や所要時間予測を行うためには、曜日、季節、天候といった予測因子と、プローブカーから得られるプローブカーデータとの統計的な関連付けが必要になるため、台数が有限なプローブカーですべての経路をカバーすることはできず、収集されるデータは大規模な欠損を含んでいる。

このため、従来のプローブカーを利用した交通情報予測技術には、詳細な予測モデルを実現するために必要なサンプルデータを揃えることができないという課題があった。

今回、日立はプローブカーデータの交通情報の中にさまざまな時間的相関があることに着目し、プローブカーデータに内在する約20種類の相関パターンを、主成分分析と呼ばれる統計手法を用いて抽出する技術を開発した。

相関情報をパターン化して表すことで、わずかなサンプルデータしか得られない場合でも、朝の渋滞パターンが強く現れている、夕方の渋滞パターンが弱く現れているなど、サンプルデータとの相関に基づいて欠損データを補い、1日を通しての交通状況を詳しく表すことが可能になる。

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