ロジスティクス費用は一企業の全コストの16%を占めるにもかかわらず、多くの会社がロジスティクス過程についてあまり注意を向けていない――。こんな傾向があることが、DHLとドイツの学術機関ヨーロピアン・ビジネス・スクール(ebs)の共同研究「Logistik-Tacho 2010」で分かった。
ドイツ企業1000社以上を対象に行ったこの研究によると、一つの業界のさほど成功していない企業は、その業界内の上位10社の66-74%のレベルしかロジスティクス業務を遂行できていなかったという。最新式のロジスティクス技術を使用している業界例は、電子産業、車両メーカー、化学産業だった。
研究を担当したebsのサプライチェーンの専門家は、1000社を超す対象企業を車両メーカー、化学産業、薬品、卸、小売など計9業界に分けて調査。その結果、業績の好調な企業は、アウトソーシングを有効活用していることが分かったという。
今回の共同研究では、12業界・約2000社のデータを基に作成されたDHLロジスティクス・ナレッジ・ベース(Logistics Knowledge Base)がロジスティクス効果を判定するための基礎となった。(翻訳)