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三越/RFID在庫管理システム、アパレルに拡大

2006年08月30日/IT・機器

(株)三越は9月1日、RFIDを利用した在庫管理システムをアパレルに拡大する。

全国9店舗で婦人のプレミアムジーンズ(インポートの高級ジーンズ)を対象にRFIDを取り付け、販売員が携帯する携帯電話型モバイル端末(PDA)でRFIDを読み取ることにより、他サイズ在庫検索を可能にする。百貨店業界でアパレル商品にRFIDを本格的に導入するのは、これが初めて。

三越では、現在、全国7店舗の婦人靴売場においてRFIDを使った在庫管理システムの導入を行っており、今回は2アイテム目の活用例となる。

導入するシステムは、銀座店のニューヨークランウェイ(三越が自主運営するインポートカジュアルのセレクトショップ)において、2006年1月31日から2月13日まで実施した、経済産業省平成17年度RFID実証実験「日本版フューチャーストア・プロジェクト」(未来型店舗サービス実現のためのRFID実証実験)にて検証した一部のシステムを実用化したもの。

実験では、期間中のプレミアムジーンズの売上高が15.8%増となったのをはじめ、RFIDによる在庫管理が、業務の効率化と顧客サービスの向上の両面で成果を上げたことから、今回の実導入に至った。

今後は、2007年上期を目途に、ニューヨークランウェイ内の他のアイテムなどにRFID活用範囲の拡大を予定している。

導入店舗は、日本橋本店、銀座店、札幌店、仙台店、名古屋栄店、高松店、松山店、福岡店のニューヨークランウェイ/新潟店のインポートデニム売場。

9月1日より、日本橋本店・仙台店のニューヨークランウェイを皮切りに導入、その後、他の店舗に順次導入し、銀座店はすでに試験的に同システムを運用中。導入対象商品は、プレミアムジーンズで、19ブランド、約50,000着(9店舗合計、一店舗あたり約5,000着)。

システムの概要は、売場販売員はジーンズに取り付けたRFIDを、RFIDリーダーを組み込んだ携帯電話型モバイル端末(片手で操作できるPDA)で読み取る。

これにより、そのジーンズの他サイズの在庫検索が可能。端末で商品の試着回数などの情報を登録することもできる。

販売員用のパソコン端末には、売上、納品、納品消化率、在庫の他、携帯電話型モバイル端末で登録した試着回数などを集計する画面機能を搭載、売上動向分析や補充発注、潜在需要予測に活用が可能になっている。

また、百貨店事業本部のバイヤーは全国9店舗の売上動向・在庫状況を一覧することが可能で、セントラルバイイングの効率化に生かしていく。


RFIDのついたデニム(上)
携帯電話型モバイル端末(下)

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