ベリングポイント(株)とSAPジャパン(株)は、全日空商事(株)の紙パルプ/直販事業の新営業システム「ATLAS」を、商社向け国内外取引管理ソリューション「SAP Global Trade Management(SAPGTM)」で構築し、2006年4月に稼動開始した。
この導入により全日空商事は、収益管理の仕組みが強化され、得意先、仕入先、契約単位ごとの収益状況を正確かつタイムリーに把握でき、収益改善のための施策を迅速に実施することができるようになった。
またシステム導入による業務プロセスの改善により、月次決算の工数も大幅に短縮される。
また同社では、「ATLAS」の構築にあたりコンサルティングパートナーとしてSAPの豊富な導入実績を持つベリングポイントを選択。導入開始からわずか5.5ヶ月で本格稼動を成功させている。
全日空商事では、社内システムのレガシー化が進み、データ複数入力、ハンド処理による代替など、業務の品質・効率性の低下が大きな課題となっていた。
そこで、基幹系システムの見直しを行い、再構築を開始。2003年には経理システム、2004年にはSAPR/3による航空機部品調達システムの刷新を完了している。
システム統合が未着手であった直販事業と紙パルプ事業についても、2006年4月を目処に、既存のSAPR/3をベースに仕入れから販売まで一元管理できるシステムを構築する予定だったが、同システムでは商社特有の契約単位での業務管理、多種多様な取引形態への対応といった業務機能を達成することが困難であると判断。新たに2005年8月にコンサルティングファーム数社から提案を受け、最終的にベリングポイントの提案をもとに、商社特有の帳合、直送といった業務にも対応できるSAPGTMを中核に新営業システム構築を決定した。