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三井物産/京義倉庫の事業を強化へ、樹脂特化の総合物流センター建設急ぐ

2006年12月29日/物流施設

三井物産(株)は、グループの京義倉庫(株)の事業を強化する。京義倉庫は千葉県市原市に建設中の国内最大規模の樹脂に特化した総合物流センター「市原インターモーダルターミナル」を急ピッチで建設しており、屋外保管施設とコンテナヤードは稼働済みで、12月10日には、横浜-市原間でコンテナを艀輸送するためのガントリー・クレーンが同ターミナルに据付けられた。

敷地内に併設する、延床面積1万坪の多目的倉庫は2007年8月に本格稼動する。通常保管のほか、バルク・フレコン・25kg袋の荷姿変換などの加工業務も手掛ける。将来的には、樹脂・紛体貨物保管用のサイロ、貨物鉄道の引込線などの建設も計画しており、輸出入・国内を問わず樹脂物流に関するコンビナートの総合物流ターミナルとなる。ターミナルの保管能力は7万5,000t、海上コンテナ年間2万本を取り扱う。

新センターは、輸送面では横浜市港湾局が推進中の東京湾内内航コンテナ輸送の千葉側窓口となり、横浜はしけ運送事業協同組合が運航する海上コンテナ専用バージを活用、陸送中心のコンテナ輸送を海上にモーダルシフトし、環境負荷の低減、幹線道路の混雑緩和、輸送時間の短縮を図る。センター稼動により、CO2排出量はトラック輸送と比較して91%の削減効果が期待できるという。

また、艀あたり最大20フィートコンテナで120本を積載することで、コンテナ単位の輸送コストも削減。艀は12月中に建造完了し、今回のクレーン設置を経て、2007年4月には艀輸送事業を開始する。

これまでメーカーごとに行っていた物流を統合・標準化することで大量輸送化を可能とし、コストセーブ、効率的な物流、海上・鉄道・トラック輸送を組み合わせた環境負荷の低い物流の実現を目指す。京義倉庫全体としての3年後の売上として、173億円を見込む。

三井物産は、京義倉庫、日東ロジスティクス(株)、東神倉庫(株)の物流子会社三社のシナジー効果を高めるため、ことし5月に持株会社として「物産ロジスティクス・ホールディングス(株)」を設立。京義倉庫は既に出光石油化学(現出光興産(株))が開発した20フィートコンテナによるバルク物流技術を活用したバルク輸送を国内で展開しており、出光構内のコンテナターミナルで、2,000本以上のコンテナの管理、運用請負の実績がある。

今後は京義倉庫のもつバルク物流、海外のサイロシステムのノウハウと機能を統合、バルク物流事業の拡大を図るとともに樹脂物流の標準化・共同化、同地域の物流最適化を推進していく。

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