キリンホールディングス(株)は3月27日、7月からのグループ経営体制のスタートに先立ち、キリンビール(株)とメルシャン(株)の酒類事業を相互移管するほか、物流・生産・研究部門での提携を開始すると発表した。昨年12月にキリンビールがメルシャン株式の50.12%を取得し、具体的な取り組みを検討していた。
グループ経営体制をスタートさせる7月1日以降、キリンビールのワイン事業をメルシャンに、メルシャンの焼酎、RTD、梅酒、洋酒、合成清酒事業をキリンビールに相互移管する。
2007年7月1日以降の事業構造
キリンビールはRTD、焼酎事業の拡大とともに、その他酒類のポートフォリオを強化。メルシャンは国内唯一のワイン総合企業として存在感を発揮する。
物流提携では、メルシャンからキリンビールに移管されるRTDをキリンビールの物流網に統合する一方で、ワイン、焼酎、梅酒、洋酒、中国酒、合成清酒はメルシャンの物流網に統合する。
このほか生産部門で両社の現行設備の相互利用を進めて効率化を図るとともに、RTD、焼酎などの研究開発機能を4月1日からキリンビール醸造研究所に集約する。