日本合成化学工業(株)は、液晶ディスプレイの重要部材、光学用ポリビニルアルコールフィルムの生産設備を増設し、物流コストの削減と供給リードタイムの短縮を図る。
液晶ディスプレイ市場が急拡大する中、同社では「液晶ディスプレイの合計面積は今後も増大し続ける」と予測し、現在の大垣工場に加えて熊本にも工場建設を進めている。
大垣工場の生産能力は年産2500万㎡で、10月に完工する熊本工場は当初、年産1500万㎡としていたが「今後の需要増大に対応するには、更なる能力増強が早期に必要」との判断から、さらに生産能力を増強し、3000万㎡にする。
これにより、年間生産能力は現在の2.2倍に強化され、生産拠点も2拠点体制となることで、物流面でのメリットのほか、「リスク回避にもつながる」としている。
また、熊本工場は原料樹脂からフィルム化までの一貫生産体制が整うため、物流コストの削減を図り、供給リードタイム短縮にもつながることから、同社では「生産能力増強によるメリットは大きい」としている。