（株）フレームワークスは5月29日、債務超過状態を解消するため、事業再生コンサルティングを手掛ける（株）MIT Corporate Advisory Servicesを引受け先に、第三者割当の種類株式を発行することで同社と合意した。また、田中純夫社長が代表権のない会長に就き、後任に子会社の社長を務める渡辺重光氏が就任する人事を発表した。
同社は田中社長の社長降板について、「債務超過を招いたこと、第三者割当で新株を発行することによる既存株式の希薄化で、株主に対する経営責任を明確にするため」と説明している。
債務超過を早期に解消するための資本増強策として、MIT社か同社が運営するファンドに対し、総額8億円をめどに種類株式を発行する。
フレームワークスによると、第三者割当の実施により「債務超過状態は解消される見込み」としており、第三者割当の実施に伴い、MIT社から役員の派遣を受け入れる。
利益剰余金の欠損を解消するため、第三者割当増資を前提として資本金、資本準備金の減少（無償減資）を行うことを検討。8月下旬の定時株主総会に付議し、株主の理解を求める。
また、種類株式の内容、種類については、7月19日の株式引受契約締結に向けて協議。定款を変更する必要があることから、定時株主総会で株主承認を得る。
フレームワークスはこれまで継続して事業損失を計上、平成19年5月期第3四半期でも多額の特別損失を計上していた。なお、「田中氏は会長就任後も継続してフレームワークスの事業に関わる」としている。
渡辺氏略歴
1965年9月生まれ、静岡県出身。静岡産業技術専門学校卒
1986年4月 富士システムハウス（株）入社
1997年3月 （株）フレームワークス入社 IT事業部課長
1999年4月 IT事業部長
2000年6月 IT本部長
2000年8月 取締役IT本部長
2001年12月 取締役
2006年1月 （株）シーエスシステムズ（フレームワークス子会社）取締役
2006年6月 同社取締役副社長
2006年8月 同社代表取締役社長（現任）
