LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

三菱レイヨン/物流効率化、生産集中リスク分散へ炭素繊維の生産能力増強

2007年08月06日/物流施設

三菱レイヨン(株)は8月2日、炭素繊維市場の本格的な拡大期に備えるため、広島県の大竹事業所に年2700トンの焼成ラインを建設すると発表した。豊橋事業所への生産集中を分散させてリスクを低減するとともに、物流の効率化につながると判断したもの。

新ライン建設に伴う投資額は120億円で、産業用途を主体とした高性能レギュラートウを生産する。2009年第4四半期(10-12月)の稼働となる見通し。

三菱レイヨングループは、原料のANモノマーから、プレカーサー、レギュラートウ、プリプレグ、ゴルフシャフトなどの加工品まで一貫生産を行っているPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維の主力メーカー。

炭素繊維は、スポーツ・レジャー用途をはじめ、航空宇宙関連用途、産業分野で市場を拡大。需要は順調に高まり、2010年には4万5000トンを超える市場になると予想されている。

今後、圧力容器、風力発電翼等産業用途の一層の成長、自動車関連の新市場の立ち上がりを前に、本格的な需要拡大に向けて供給体制を整えることが急務となっていた。

同社グループでは、豊橋事業所で生産能力年2200トンの焼成ラインを5月に稼働させたばかり。大竹事業所での建設は、豊橋事業所への生産場所の集中を防ぎ、リスク分散させること、炭素繊維の原料であるプレカーサー(アクリル繊維)の工場があり物流の効率化となること、将来の更なる増設を見据えた基盤を作ることなどが目的。

関連記事

SCM・経営に関する最新ニュース

最新ニュース