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川崎汽船・三菱商事/ロングビーチ港でLNG仕様ヤードトラックの試験運転協業

2007年10月22日/国際

川崎汽船(株)は10月19日、米国子会社のインターナショナル・トランスポーテーション・サービス社(ITS)と三菱商事(株)の米国子会社サウンド・エナジー・ソリューションズ社(SES)が、ロングビーチ港にあるITSのコンテナ・ターミナルでLNG仕様コンテナ牽引用作業車輌(ヤードトラック)の試験運転を実施することで基本合意したと発表した。ITSは3台のLNG仕様ヤードトラックを導入し、1年間かけて性能試験を実施する。

SESは、2005年秋からロスアンゼルス・ロングビーチでLNG仕様ヤードトラックの普及を促進しており、ITSによる試験運転は4つ目のプロジェクトとなる。

LNG車は、米国ではカリフォルニア州を中心に現在約3000台が実際に運行しているが、利用は公共バス、ゴミ回収車が大半で、ヤードトラックへの本格導入はまだ行われていない。ロスアンゼルス、ロングビーチ両港湾地区の既存ディーゼル車約1500台をLNG車に切り替えることによるNOx、PMの削減量は年間170トンにもなる見込み。

2006年11月、ロスアンゼルス、ロングビーチ港湾局は共同で、Clean Air Action Plan(港湾地区大気汚染完全プログラム)を発表し、2012年までにNOxを45%以上、PMを50%以上削減する計画を策定。しかし、カリフォルニア州には自動車用LNG燃料の供給ソースがないため、安定して低コストで供給する拠点が求められている。

SESがロングビーチで建設を計画中のLNG受入基地は、年間500万トンの受入能力のうち2-3%を自動車用LNGとして最適なメタン留分ほぼ100%のLNGとして製造出荷できる設計になっており、自動車用LNGの重要供給拠点と期待されているという。

ITSと川崎汽船は2006年、ロングビーチ港湾局と20年間にわたるコンテナ・ターミナル優先使用契約「グリーン・リース」を締結、この契約の中で、3者共同でカリフォルニア州で深刻化している環境問題と港湾の発展拡大の課題を両立させるため、積極的に取り組んでいくことを合意している。

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