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日本物流団体連合会/環境配慮型物流でアサヒ飲料、イオン報告

2008年07月23日/CSR

物流団体連合会は7月22日、CO2削減など物流分野で各企業が環境負荷をどう削減しているかを紹介する「グリーンロジスティクス推進フォーラム」を東京都千代田区の砂防会館別館で開催した。

フォーラムは分科会形式で行われ、「共同物流」、「システム効率化」、「モーダルシフト・輸配送効率化」と、テーマ別の会場で各企業の取り組みが発表された。

各分科会の中で注目を集めていた演題は、門倉泰昭・アサヒ飲料SCM部長による「モーダルシフトを中心とした環境負荷削減の取り組み」と、橘良治・イオングローバルSCM取締役運営部部長による「グループ全体の最適化を目指す環境対策の取り組み」の2題。

門倉氏は、アサヒ飲料が2002年から随時拠点間輸送をトラックから鉄道にシフトしている状況を紹介。アサヒ飲料では、全国約4300店に年間1億ケース以上の飲料を出荷しているが、2002年から500km以上の輸送は原則鉄道で行うことで、運搬コストとCO2排出を同時に削減した。

2007年現在、明石・茨城両工場間を片道4往復させるなど鉄道の輸送比率は36.1%に達している。この副次的な効果として、2002-2007年の5年間で、2002年比で約15%CO2排出が削減できたという。

門倉氏は「一番のコスト・CO2排出の低減策は運ばないことだ」とし、今後千葉・茨城の飲料3配送センターを茨城工場に集約するほか、アサヒビールと共同で酒類と飲料を混載した往復便・混載便の試験輸送を今年中に実施したいとした。

橘取締役の講演では、2012年度に物流由来のCO2を14万4024トン削減するというイオン単体のCO2削減計画と、車両から鉄道へのモーダルシフト、バイオディーゼル燃料(BDF)の利用拡大などの取り組みが紹介された。

BDFは、グループの各店舗から惣菜加工時に排出される廃食油を776l月産し、配送用車両に利用している。また10トン車を輸送能力18~21トンのトレーラーに切り替えることで、1日当たり100便運行していた10トン車の走行台数を、約30%削減した。

さらに朝便と昼便の配送比率を見直したり、低温配送車にも一部衣料品などを混載し積載率を改善するなどの取り組みで空車率の削減を図った。これらの取り組みで、2008年度は2万3961トンの物流由来CO2を削減できる見込みだという。

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