LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

日本物流団体連合会/物流サービスに係る内外価格差調査

2007年05月10日/調査・統計

(社)日本物流団体連合会は、欧米、アジアを対象に「物流サービスに係る内外価格差調査」を実施した。

調査内容は、海外の国内輸送とわが国国内輸送との運賃水準の比較で、トラック輸送(LTL,TL)、宅配便、鉄道(コンテナ)、海運・内陸水運、航空を対象に、アメリカ(ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ)、ヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、オランダ)、アジア(中国、韓国、タイ)で、2006年12月~2007年2月の期間で行った。

為替レートは、2006年12月~2007年2月までの各月末為替相場の平均、1アメリカドル=120.76円、1ユーロ=158.49円、1イギリスポンド=239.03円、1中国人民元=15.39円、1韓国ウォン=0.130円、1タイバーツ=3.570円。

各輸送機関の運賃水準の概要

トラック
・欧米と比べて、あらゆる距離帯、重量帯で、ほぼ日本の運賃が安い。
・大量・長距離輸送の分野の一部のみ、欧米の運賃が日本より安くなる傾向にある。
・アジア諸国と比べて、少量・短距離の分野も一部は日本の運賃が安いが、大量・長距離輸送の分野
は、アジア諸国の運賃が日本より安くなる傾向にある。

宅配便
・アメリカと比較すると、アメリカで一般的に利用されているグランド・サービス(配達日の保証が
ない)の場合は、あらゆる距離帯、重量とも日本に比べて運賃が安い。しかし、日本の宅配便サー
ビスと同じレベル(ネクストデイ・エア)と比較すると、あらゆる距離帯において日本の運賃が安い。
・ヨーロッパでは、輸送距離および輸送重量にかかわらず、概ね日本の運賃が安い。ただし、ドイツ
と比較すると、輸送距離および輸送重量にかかわらず日本の運賃が高い。
・アジアの中国とタイでは、5キログラム以下の輸送重量の場合、輸送距離にかかわらず概ね日本の
運賃が高い。10キログラム以上の輸送重量の場合、輸送距離にかかわらず日本の運賃が安い。
・韓国と比べると、2キログラム以下の600キロメートル以下の輸送距離を除き、日本のほうが高い。

貨物鉄道
・ヨーロッパについては、イギリスおよびフランスと、オランダの長距離帯との比較では日本の運賃
が安く、ドイツと比較すると日本の運賃が高い傾向にある。
・アジアについては、中国、タイとの比較では日本の運賃が高く、韓国と比較すると20ftコンテナ
は日本の運賃が安い傾向にある。
〈購買力平価による比較〉
・ヨーロッパと比較すると、イギリス、フランスより日本の運賃が安く、ドイツ、オランダより日本
の運賃が高い。
・韓国と比較すると20ftコンテナは日本の運賃が安い傾向にある。

海運・内陸水運
・ヨーロッパと比較すると、日本の運賃が安い。
・アジアでは、中国と比較すると日本の運賃が高く、韓国と比較すると40ftコンテナの500㎞を除
き日本の運賃が安い。

航空
・アメリカと比較すると、日本の運賃が安い。
・ヨーロッパと比較すると、概ね日本の運賃が安いが、フランスでは輸送距離1,200㎞で500㎏以上
の貨物は、日本の運賃が高くなっている。
・アジアでは、概ね日本の運賃が高いが、中国では10㎏以下の重量帯の一部で、日本の運賃が安く
なっている。
〈購買力平価による比較〉
・アメリカと比較すると、日本の運賃が安くなっている。
・ヨーロッパと比較すると、概ね日本の運賃が安いが、フランスでは輸送距離1,200㎞では100㎏以
上の貨物で日本の運賃が高くなっている。
・アジアの韓国と比較すると、日本の運賃が高くなっている。

問い合わせ
日本物流団体連合会
事務局
担当:紅林、金子
TEL03-3593-0139

関連記事

調査・統計に関する最新ニュース

最新ニュース