アイログは9月10日、米郵政公社(USPS)が、戦略的な輸送管理推進活動を実施し、年間500万ドルを超える経費節減に成功したと発表した。
アイログの最適化ソフトウェアILOG CPLEX(R)を利用してUSPSとIBMにより開発された「Highway Corridor Analytic Program(HCAP)」は、高度な技術を駆使してUSPSの高速道路輸送シナリオを分析し、潜在的なコスト削減の機会を見つけることができる。
HCAPに備わるモデルは、経路とスケジューリングにおける、さまざまな選択肢を検証し、事業目標を達成しながらコストを最小化することができる。
この結果、2006年にモデルを導入し、現在までの2年間で1000万ドルを超える節約につながった。
USPSでは、複数の輸送網を通じて、年間2000億通以上の郵便を配達すると同時に、顧客に数多くのサービスを提供している。
USPSの輸送網は、プライオリティ・メール、ファーストクラス・メール、スタンダード・メールの種別だけではなく、郵便物の形態も封書、はがき、小包など、異なる種類の郵便物を取り扱っている。
大きさ、重量、サービス種別がさまざまで複雑なうえ、USPSの輸送網が巨大であり、輸送の計画と管理が困難な状況となっている。
このような課題を克服するため、HCAPモデルでは、輸送リソースに合わせた郵便物の最適な振り分け方法を見つけ出すために、特別な最適化技術を利用している。
この最適化技術を利用すると、たとえば車輌、人員、時間、プロセス、設備、積載量、セキュリティなどをリソースとして扱い、最善なリソース利用方法を短時間で計算することができる。
これはコストと処理時間の最小化や、処理量、サービス・レベル、利益の最大化といった各種の事業目標を達成するために必要なものとなっている。
HCAPの利用を推進すれば、サービス・レベルを犠牲にすることなく、輸送車輌を集約できる部分を特定してリソース利用を最小化することができる。
さらに、経路、配達時刻、積載制限、郵便種別などの特定のパラメータ条件を満たすような、現行の輸送用資産を活用する最も効率的なプランを導き出すこともできる。
平均的なシナリオでは、約1万5000に及ぶ業務上の制約と、3200の変数が想定されている。
HCAPのモデルは、多種多様なシナリオに応用が可能であり、輸送車輌の積載制限を越えたり、輸送経路の取り決めを破ることなく、郵便物を適切に配達することができる。
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