著者は、みずほ総合研究所コンサルティング部上席主任コンサルタント。企業コンサルタントの経験を踏まえて、「現場でコストダウンの活動や利益確保活動を熱心に展開したが、儲かるどころか減益になってしまった企業も多い」とした上で、実際に企業が利益を上げていくためには、モノづくりにおけるコストダウンの考え方を整理し、スループットの向上で全体の最適化を図ることが必要であると説き、TOC（制約条件理論）のスループット会計を基本とした「スループット・マネジメント」の着眼点や具体的な活用方法などを解説している。
第1章では日本企業のコストに関する誤解を事例で紹介。第2章では改善の考え方を説明し、TOCのスループット会計を基本とした「スループット・マネジメント」の活用方法などを解説している。
第3章ではスループット・マネジメントの具体的な活用方法を解説し、第4章ではスループット・マネジメントの限界をまとめ、第5章では製造業以外の業種でスループット・マネジメントを適用する際の留意点をまとめた。
第6章はスループット・マネジメントの発展系として、景気対策などでの観点を紹介した。
全編を通して読むと、スループット・マネジメントは企業経営だけでなく、社会全体にも応用できる考え方であるということが理解できる。
コストダウンに向けた原則を再認識する必要な書。
本間峰一著
発行所：日刊工業新聞社
定価：1900円＋税
申し込みは、下記URLを参照。
http://pub.nikkan.co.jp/cgi-bin/html.cgi?i=ISBN978-4-526-06101-1
