インフィニオンテクノロジーズ(独ノイビーベルク)は11月20日、RFIDの製品ポートフォリオを拡充したと発表した。新開発のRFID チップ「PJMライト」(Phase Jitter Modulation、フェーズジッター変調の意)は、1KBのメモリ容量とプライバシー保護機能を搭載しており、密着して梱包された貨物、高速で移動中の貨物でも数百のオブジェクトを非接触状態で識別できるとしている。
このため、費用効果の高い在庫管理や、ヘルスケア分野など様々な分野で効率的なサプライチェーンマネジメントを可能にするという。PJMチップは、国内では凸版印刷が物流管理ソリューションに採用している。
インフィニオンテクノロジーズはPJMライトシリーズのSRF 66V01STに加え、メモリを大容量化した10KB型のPJMチップを継続して開発、商品化する。全PJMチップは10万回の読み取り／再書き込みが可能で、データ保持期間は最低10年。システム構成次第では最長1m の距離まで書き込み処理が可能。PJMライトは2009年初頭にサンプル出荷を開始し、第2 四半期には量産体制に入る。
またインフィニオンテクノロジーズとPJMチップの共同開発企業、豪マゼラン・テクノロジーは、ライセンス契約の拡大と提携業務内容を拡充し、PJM用リーダーライターとインフラ整備の共同推進で合意した。インフィニオンはPJMチップの既存ライセンスのほか、マゼランが特許を持つPJMリーダー技術のライセンスを供与される。
