米IBMは1月8日、昨年から進めていたアイログの株式公開買付を完了したと発表した。アイログ株式の買取金額は約3億4,000万ドルで、昨年7月28日の株式公開買付の表明後、アイログの発行済み株式をすべて取得した。
買付価格は平均的なアイログの終値株価を約56％割増しした価格の普通株1株当たり10ユーロ(7月28日時点)。IBMは、主力製品のWebSphereのアプリケーション開発や、マネージメント・プラットフォームなど包括的プラットフォームの情報、製品ライフサイクルの広範なルール管理ツールを顧客に提供できるようになる。
IBMによると、アイログのテクノロジー導入で、IBMのソフトウェア・プラットフォーム全体の可能性が拡大し、ビジネス・ルール管理システムが加わったことでIBM BPM ポートフォリオは新次元でリーダーシップを発揮できる。
また、アイログの可視化機能は、図表、マップ、スケジュールなどを通じたインタラクティブなユーザー・インタフェースの構築で、組織の役割ベースの能力、意思決定能力などを強化する。アイログのサプライチェーン・マネジメント・ソリューションは在庫最適化、生産計画、スケジューリングなど広範な範囲をカバーしており、スリム化を促進した製造環境と、環境配慮型のサプライチェーン・マネージメントを実現することで定評がある。
IBMは今回の株式公開買付終了に当たり、 「アイログの顧客、アイログ社員をWebSphereファミリーに迎えられることを嬉しく思う。アイログは特筆すべき新しい能力をIBMにもたらし、リアルタイムの対応と意思決定のための機敏で柔軟性の高いアプリケーションが実現できる」とアイログのグループ化を評価している。
