TNT N.V.は2月19日、チリの大手エクスプレス企業LTI Cargoの株式を100%取得したと発表した。チリ国内の有力ロード・ネットワーク獲得によって、同国内エクスプレス市場での地位の強化を目指す。
LTI Cargoは1952年にチリで設立された。従業員1500人。55か所のデポと496台の配送車を持ち、国内全域を網羅するエクスプレス貨物ネットワークを運営している。過去3年間の成長率は25%で、自動車、医薬品、ハイテクなどの市場がターゲット。
TNT経営会議メンバー、マリー・クリスティーヌ・ロンバードは、「1国内から大陸間までを含む輸配送サービスのポートフォリオを提供するために、チリとブラジルに事業基盤を構築中だ」と話している。
今回の買収が、チリとブラジル、アルゼンチンを結ぶ「南米ロード・ネットワーク(SARN)」の発展に貢献するものと同社は見ており、南米地域での先導役として大陸間の輸配送を拡大する企業戦略の一環として位置づけている。