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ロジスティクスSCMフェア/今日的な課題解決のヒントなどを提供

2009年03月15日/IT・機器

ロジスティクスSCMフェアが3月13日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザで開催された。今回は特別講演として、佐藤昭和・花王グローバルビジネス開発本部グローバルカスタマーマーケティンググループマネジャーによる「消費財業界の製配販三層のサプライチェーン改革~GCIジャパンの成果とこれからの活動~」、辻俊昭・ジェイ・レップ・ロジスティックス総合研究所代表取締役による「これまでの物流不動産ファンドの動向と金融危機を受けた今後の見通し」の2題の講演が行われ、481名が来場した。

<GCIジャパンについて特別講演>
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午前の特別講演を行った佐藤氏は、最初に今求められているサプライチェーン改革は、解決コストが掛かるため自社内のサプライチェーンだけを考えるのではなく、製配販三層の全体最適化、業界としての解決策を考えるものだと定義した。この上で、消費財メーカーと流通業を中心に1999年10月に発足したグローバル・コマース・イニシアティブ(GCI)と、その日本版で2002年4月に発足した日本GCI推進協議会(通称GCIジャパン)の概要を紹介した。GCIジャパンは当初加盟企業38社で、「GCI研究会」としてスタートし、2005年には加盟企業も70社(現在は79社)に増え、現在の団体名に改称した。

GCIジャパンはこれまで、SCM改革に資する各種報告書の取りまとめや電子タグ、ECRスコアカードの普及などに取り組んできているが、最近注力しているのがGCIが提唱した「FutureValueChain」の研究である。これは2016年、2018年にあるべき顧客満足を実現するためのステップとして、消費者へのフォーカス、関連情報の授受、将来のための人材育成、サプライチェーンの共同構築などを盛り込んだ流通全体のフレームワーク見直しを含む大きな概念で、GCIジャパンでは研究のためのワーキンググループを設置。この中に「賞味期限」「安全安心」「地球環境」の3分科会を設け、3年後をめどに研究活動を行っている。

<ピッキングカートに関心>

また午後に講演した辻氏は、これまで一般不動産業に比べれば景気動向に左右されにくいとされてきた物流不動産ファンドの現状などを解説した。2題の特別講演は、テーマが非常に今日的なこともあり、どちらもほぼ満席の盛況となった。このほかにも5か所の会場でSCM構築・物流効率化の各論的な講演が15題行われたほか、各社が出展する展示会場では、物流効率化に貢献する最新のソリューションや、受発注の現場の負担を軽減する各種機器などが実機展示され、熱心な来場者が出展者の担当者に専門的な質問をする姿が随所で見受けられていた。

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