サトーは4月3日、海外事業などの抜本的な事業構造改革を実施すると発表した。
シンガポールの子会社SATO INTERNATIONAL PTE. LTD.の解散決定などを受けた措置で、営業・サービスなどの顧客営業活動は、日本、米州、欧州、アジア・オセアニアの4地域にテリトリーを分割。地域ニーズに合った営業施策を徹底し、効率的な組織体制を構築する。
営業活動を支えるラベルの生産体制、プリンタ製品推進、サービスなどは日本国内にあるノウハウ、資産を活用し、グループ全体の最適化を目指す。このため、新オペレーション体制を確立する社長直轄の構造改革プロジェクトチームを設置した。
欧州事業は、従来からの国内営業ノウハウの現場指導が成果を見せつつあるとして、これらの取組みに加え、収益体質を確立するため欧州全域でのラベル生産・供給体制の再構築を実施する。
既に2009年3月期までにドイツ子会社が展開する7支店中、スイス、オーストリア、ノルウェー、デンマークの各支店を統廃合するためこれら4支店は清算手続に入っている。2010年
3月期上期には、ドイツ子会社のラベル生産工場の生産をスペイン、ポーランドなどに生産を移管。生産縮小を含めた工場体制の抜本的見直しに着手し、大幅な固定費削減を目指す。イギリス子会社のラベル工場もドイツ子会社同様に固定費削減に取組む予定。これらの取組みで、2009年度中に欧州事業を黒字化する。
