三菱化学は5月29日、カプロラクタム事業とスチレンモノマー事業から撤退すると発表した。
石油化学製品は、国内需要が縮小する一方、今後中東を中心とする安価な原料で製造された製品との競争が激化する見通しだ。
厳しさが増す事業環境を背景に、エンジニアリングプラスチックや繊維などで使用されるナイロンの原料となるカプロラクタムをはじめとするカプロラクタム事業、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂などのスチレン系合成樹脂、発泡スチロ-ル、合成ゴムの原料となるスチレンモノマ-事業について、収益の回復が見込めないと判断したため、事業からの撤退を決めた。
今後は、事業撤退を円滑に進める一方、集中事業を中心とした石油化学事業の事業基盤強化に取り組んでいく。