キヤノンITソリューションズは6月24日、自社のWebEDI構築フレームワーク「コマース）」を中核にして津田駒工業（石川県金沢市）のWeb購買・調達システムを構築したと発表した。
新システムは資材調達の間接業務の削減、協力企業の生産活動支援を通した生産活動の全体最適化を目指す基盤となるもの。ワークフロー機能を搭載した製造業向けWebEDIシステムの試みも特徴の一つという。津田駒工業では、協力企業を含めた継続的な業務改善を進めており、新システムが受注生産工程でのルーティンワークの削減、間接事務の効率化への貢献、協力企業とのコミュニケーション向上などの効果を期待している。新システムは7月に本格稼動する予定。
導入により、内示や注文などの情報をWeb上で提供することで発注のリアルタイム化を実現し、まずペーパーレス化で環境負荷が低減される。協力企業では、各種情報を電子データとして取得することで自社システムにそのまま連携でき、再入力や転記が不要となる。
複数の協力企業を跨る生産工程や出荷状況を把握でき、納期管理にかかる負荷を軽減。また協力企業も前工程の進捗状況を事前に把握できるため、作業スケジュールの調整が容易となるなどのメリットがあるという。
キヤノンITソリューションズでは、今回の実績を追い風に受注生産型（個別受注生産、試作生産）の製造業の顧客にも積極的な営業展開を行い、2010年度中に10社の受注を目指す。
