日産自動車は7月20日、英国政府、ポルトガル政府と共同で、高性能リチウムイオンバッテリーの生産工場を欧州に建設すると発表した。
英国政府とポルトガル政府は、日産の両国での工場建設に財政支援などでサポートする意向を示した。
英国では、政府との協議の結果、日産の車両生産工場があるサンダーランドに新たに工場を建設することで合意した。
新工場は、日産の欧州でのバッテリー生産の本拠地となり、英国北東部で新たに設置された「低炭素経済地域」の中核となることが見込まれるポルトガルでは、工場建設予定地の候補が挙げられている。2008年11月、ポルトガルは欧州の国として初めて、ルノー・日産アライアンスと2010年からゼロ・エミッションモビリティ計画を実施するための合意を結んだ。
計画では、2011年春のポルトガルへの電気自動車（EV）投入を機に、同国政府が2年間で1300か所の充電ステーションを設置する。
英国とポルトガルの両工場は、ルノー・日産アライアンスが生産する電気自動車向けの高性能リチウムイオンバッテリーを供給する。各工場の年間生産能力は6万基。アライアンスは、バッテリー生産工場を建設するために、欧州の他の国の政府と協議を続けている。
日産は、2010年に米国と日本にEVを投入し、2012年には全世界でEVを量販する。
