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CBRE/首都圏のマルチテナント型物流施設の空室率が16.3%に

2009年07月30日/調査・統計

シービー・リチャードエリスは7月30日、ウェアハウスマーケットレポートの概要を発表し、今期の首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は、前期比で2.7ポイント上昇し16.3%となった。

既存施設でまとまった面積の空室消化がみられた一方、今期竣工した2棟の施設が空室を抱えたため結果的に全体の空室率の上昇に繋がったとしている。

テナントサイドの動向では、拠点の統廃合を背景に大型施設への引き合いは変わらず見られるが、景気動向に対する不安感から意思決定までに時間がかかり、需要が顕在化しにくい状況が続いている。

物流施設の賃料水準への見方も一段と厳しくなっており、低い賃料を求めて拠点展開の選択肢を広域で考える企業が増加。

年内までには数棟の大型施設の供給が控えており、まとまった空室のまま竣工するようなら空室率が更に悪化する可能性もあり、今後の需給動向には不透明感が漂う。

竣工年別の空室率では、前期同様に竣工1年以上の既存施設の空室率が上昇し、新規供給が集中した昨年上期に竣工した施設の空室消化が順調でないことが伺える。

今後、竣工1年以上の空室率の大きな上昇は考えにくいが、需要減退により既存施設からのテナント流出が進む場合、高い水準での推移も考えられるという。

<首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率(竣工年別/CBREより)>
20090730cbre.jpg

稼動床面積(指数)の推移では、前期は稼動床面積の拡大が鈍化したが、今期は再び伸張している。空室を抱えた新規供給施設のインパクトが大きかったため空室率は上昇したが、既存施設に大きなテナント流出はなかったこともあり、結果的に全体の稼動床面積は増加している。

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