シミックは11月30日、第一三共の完全子会社、第一三共プロファーマの静岡工場譲受に関連し、第一三共と株式譲渡契約書を締結したと発表した。
この株式譲渡は、第一三共グループからシミックに製造事業と工場資産を分割承継するため10月16日に設立された第一三共の完全子会社、シミックCMOの全株式2000株を取得するもの。シミックCMOの株式譲受と営業開始日は2010年4月1日の予定。
シミックは、医薬品開発受託機関事業や治験施設支援機関事業を展開する一方、医薬品製造受託機関事業や、医薬品営業支援機関事業などを強化している。中でも、医薬品製造受託機関事業は日・韓・米の3か国で工場を持つが、固形製剤と注射剤の国内生産を目的とした工場取得の必要性の検討を進めていた。
第一三共プロファーマ静岡工場の土地・建物などの資産を譲受し、静岡工場での現在生産している製造品目の生産を受託することで、7月に第一三共と基本合意を締結し、両社間で最終合意に至った。
静岡工場の面積は21万㎡で錠剤、カプセル剤、注射剤などを製造。今回の静岡工場の譲受で、シミックグループはほぼ全ての剤形が受託可能な国内最大級の医薬品製造受託機関になる。医薬品製造のファブレス化やアウトソーシング化を進めるクライアントに、従来以上に多種多様なニーズに柔軟・迅速に応えられるようにする。
