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川崎汽船/米国物流会社の株式51%取得

2010年01月29日/国際

川崎汽船は1月29日、米国の物流会社エアー・タイガー・エクスプレス・カンパニーズ(ATEC)の株式の51%を取得すると発表した。

当初は26%出資し、その後25%追加出資オプション権付き。このほど同社と基本合意に達した。

ATECは米国ニューヨーク市に本社をおき、米国はじめ中国などアジア各地を中心に事業展開している総合物流会社。航空・海上貨物フォワーディング業、通関業、倉庫業、貨物保険業、各種ロジスティクス・サービスを提供している。

創業者であり、現CEOでもあるリチャード・チュー氏らによって1976年に同社前身となる会社が台湾において設立。1982年に米国へ進出した。その後、米国各地や東南アジア、中国各地に拠点を拡大。各地の事業会社を再編する形で2006年に現在の持ち株会社であるATECが設立された。

ATECは、傘下に米国の事業会社であるAir Tiger Express (USA) Inc.,アジアの事業会社を統括するAir Tiger Express (Asia)、Shenzhen Airport ATE International Freight Co., Ltd.(深セン空港当局との合弁会社)などを有する。とりわけ中国において強い事業基盤を有する従業員750名の総合物流会社。

現在、川崎汽船グループの国際物流事業は、航空・海上フォワーディング業を中心とするケイラインロジスティクス社(KLL)とバイヤーズコンソリデーション業を中心とする米国のCentury Distribution System(CDS)が二つの核となっている。

ATEC社は物流市場において成長性のある中国を含むアジア市場に強い事業基盤とネットワークを有しており、同社への資本参加は航空貨物分野、通関業、バイヤーズコンソリデーションにおいてKLLやCDSとの協業を可能とするなど、グループの物流事業の拡充と収益機会拡大に貢献すると川崎汽船はみている。

Air Tiger Express Companies Inc.(ATEC)社の概要 
創設:1976年
事業内容:航空貨物、海上貨物、倉庫業、貨物保険、通関など
売上高:1億7000万ドル(153億円)(2009年)
事業別:航空貨物49%、海上貨物45%、通関他6%
代表者:Chairman兼CEO:Richard Chu
従業員数:758名(連結、非連結会社含む)

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