川崎汽船は6月16日、米国物流会社Air Tiger Express Companies（ATEC）株式の51％を購入する株式譲渡契約を締結した。
ATECは物流市場において成長著しい中国を含むアジア市場に強い事業基盤とネットワークを有しており、同社への資本参加は特に航空貨物分野、通関業、バイヤーズコンソリデーションにおいてKLLやCDSとの協業を可能とするなど、グループの物流事業の拡充と収益機会拡大を図る。
ATECは米国ニューヨーク市に本社をおき、米国ほか中国などアジア各地を中心に事業展開している総合物流会社で、航空・海上貨物フォワーディング業、通関業、倉庫業、貨物保険業、各種ロジスティクス・サービスを提供している。
1976年に前身の会社が台湾で設立し、1982年に米国へ進出。米国各地や東南アジア、中国各地に拠点を拡大し、各地の事業会社を再編する形で2006年に現在の持ち株会社であるATECが設立された。
ATECは、傘下に米国の事業会社Air Tiger Express（USA）、アジアの事業会社を統括するAir Tiger Express（Asia）、Shenzhen Airport ATE International Freight（深せん空港当局との合弁会社）などをおき、特に中国において強い事業基盤を有する従業員750名の総合物流会社。
現在、川崎汽船グループの国際物流事業は、航空・海上フォワーディング業を中心とするケイラインロジスティクス社（KLL）とバイヤーズコンソリデーション業を中心とする米国のCentury Distribution System（CDS）が2つの核となっている。
