新日本製鐵は3月5日、マレーシアの有力リロールメーカーであるYung Kong Galvanising Industries Berhad（YKGI）との間で、2010年6月をめどに新たに発行する優先株（転換権付。転換した場合、全普通株の10％に相当。）を引き受けることで合意したと発表した。
マレーシアは、安定した政治・経済体制および為替・金融政策の下、多くの海外資本を受け入れることで、今日まで持続的な発展を遂げており、今後も高い人口増加率・若年層比率を背景とした内需の拡大が確実視され、製造業分野のみならず建築分野でも安定的な成長が見込まれている。
YKGIは、鋼板製造事業において長年の歴史を有するクアラルンプール一部上場企業であり、東マレーシア（ボルネオ島）のKuching、マレー半島のKlangと、東西両地域に製造拠点を構え、傘下に流通・建材加工事業を展開する子会社を有する現地有力企業だ。
新日鉄は、同社とのさらなる信頼関係の強化、熱延鋼板の安定供給による取引関係の拡大を通じ、引き続き成長が見込まれる同国薄板需要の安定的捕捉を図っていく。
