JFE商事は3月23日、中国・山東省、北方鋼鉄グループ傘下の冷延鋼板メーカーである煙台東海薄板有限公司との間で、同社出資持分の5％相当を取得することについて合意したと発表した。
JFE商事と北方鋼鉄グループは、冷延鋼板や亜鉛鍍金鋼板の原板となる熱延鋼板、冷延鋼板の供給を通じて、長年の間、良好な関係を構築してきた。
同グループは、現在、建材・家電向けを中心に冷延鋼板・亜鉛鍍金鋼板を製造・販売しており、既存分野の拡大に加え、農業用自動車や家電部品などの新規成長分野へも進出しており、2010年末に新規設備を稼動させることにより生産能力を現在の年間40万トンから、2011年には年間80万トンまで拡大する。
薄板需要の拡大が期待される中国市場において、積極的な拡販を進める上で高品質の原板の安定確保を目指す北方鋼鉄グループと、「海外需要への取組み」を積極的に推進するために安定的な鋼材販売先の確保を目指すJFE商事の考えが一致し、今回の出資が決まった。
出資によって、JFE商事は、同グループとの関係強化や、取引関係の拡大を図るとともに、加工用原板としてJFEグループの熱延鋼板、冷延鋼板の長期的安定供給を図ることで、中国の鋼材需要を確実に捕捉していく。
