日本インフォア・グローバル・ソリューションズは3月24日、三菱重工業の汎用機・特車事業本部（汎特事業本部）が設立したタイ工場と中国工場に、インフォアのERPソリューション「Infor ERP LX」(旧製品名BPCS)を納入したと発表した。
海外新工場ではERPパッケージに仕事のやり方を合わせることで業務の効率化を図る狙いで、ベストプラクティスとしてERPパッケージを導入することで確実に早く業務を立ち上げられる。
三菱重工の汎特事業本部は、エンジン、ターボチャージャ、産業車両、特殊車両などの製造・販売を行い、三菱重工全体の10％を超える売上を占めている。とりわけ、ターボチャージャとフォークリフトは、汎特事業本部の総連結売上の過半数を占める主力製品。汎特事業本部は、排ガス規制の本格化とエンジンのダウンサイジングにともない、ターボチャージャの需要が大幅に増加すると予測している。
このようなターボチャージャの需要増に迅速に対応するため、2009年夏に部品サプライヤーが多くあるタイに新工場を設立した。また、2009年冬には、世界最大のエンジン式フォークリフト市場が急成長している中国において、為替リスク回避やコスト競争力強化をしながら、同市場の需要に応えるため、フォークリフトの製造を担う新工場を大連に設立した。
このように、グローバル市場での製品需要が急増する中、短期間・低コストで新工場運用の仕組みを確立する必要があったため、ほぼ追加開発なしでERPを活用することにした。
インフォア担当者が製造業の業務内容に深い知識や理解を持っていたことや、インフォアのERPソリューションが製造業（主に生産管理）に必要な機能を豊富に取りそろえていたこと、他のグローバル拠点で使用しているBPCS（Infor ERP LXの旧製品名）との親和性が高く、連携が容易であり、将来的な拡張性を考慮したためなどがポイントなり、採用が決まった。
