三菱樹脂は5月21日、5億円を投じた、ゼオライト系水蒸気吸着材AQSOAの製造設備が直江津工場で完成したと発表した。
AQSOAは、一般的な吸着材に使用されるシリカゲルと比べて効率よく水蒸気を吸着できるうえ、40度~80度という低い温度領域でも水蒸気を放出(再生)できる独自の特長を有した合成ゼオライト系の素材。排熱を利用した吸着式冷凍機、デシカント除湿機などに用いられる。低温で再生が可能なため、従来では利用することができなかった領域の排熱や太陽光を熱源とすることができる。
同社は、すでにAQSOAを用いた吸着式冷凍機・デシカント除湿機用の部材、ユニットの製造販売をしている。今後、市場の急激な立ち上がりが予想され、既存の設備では、増大する需要に対応するのが難しくなることから、新たに5億円を投じ新規製造設備建設を進めていた。
設備の生産能力は年間150トンで、工場の所在地は新潟・上越市福田町。