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ロジスティクスSCM+流通フェア/来場者597人、10年後を見据えた事業展開が重要

2010年07月10日/セミナー

ロジスティクスSCM+流通フェア(主催:LNEWS/流通ニュース)が7月9日、大手町サンケイプラザで開催され、一般来場者597人が来場した。

今回の特別講演は、午前にタカラ物流システムの大谷將夫社長による「21世紀における子会社の物流戦略」、午後からヤマト運輸の吉田迅利Toddy shopping service営業推進室長、伊勢博考ネットスーパー営業推進室長による「ネット通販業、流通業における物流改革提案」が行われた。

<講演する大谷氏>
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午前の特別講演で大谷氏は、タカラ物流システムの概要と沿革から講演をスタートした。同社はタカラ貨物が2000年4月に宝岡物流と合併してタカラ物流システムとなり、2001年には千葉県に東日本ロジスティクスセンターを開設。2006年4月には受注センターを開設しているが、大谷氏は「受注センターの開設が、名実ともに子会社が独立するポイントだ」と強調した。

<満席の会場>
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タカラ物流システムでは、親会社である宝酒造の商品を主に取り扱っているが、外販比率を50%以上に高めることなどを目標に掲げている。事業戦略では、「10年後を見据えて、今何をすべきかが大事」と、今後避けられない人口減少などによる物流の絶対量の減少を見据えて、「5本の柱事業」を展開する。柱となる事業は運送、倉庫、流通加工、通信販売・販促、関連事業の5事業。

大谷氏は事業の推進のため、外販比率の拡大のほか、実務上の課題解決のための戦略会議、資金を上手に利用する予算制度などが重要だとした。また、「合理主義の業務改革と人間主義の意識改革が両輪になっている」と述べ、従業員も「難しいとか前例がないとか言わずにやってみることが大事」と、どうしたらできるかを考えるべきだとした。

コストダウンという点では、運賃や倉庫代などを毎年約7000万円ずつ削減してきており、累計で約7億円の削減に成功した。さらにトヨタ生産方式を導入したほか、人材の流動化、業務の平準化を進めている。役員を含む職員が各拠点に手伝いに行ったり、1~2月などの比較的暇な期間を埋める工夫を行っている。

特別講演の終了後、5か所の会場でSCM改革、自社の最新機器や製品の紹介など19セッションが行われ、どの会場も熱心な聴講者がメモを取りながら講演内容に耳を傾けていた。

<熱心に展示を見学>
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各社が出展する展示会場では、SCMやロジスティクスを最適化するソリューション、最新型のハンディターミナルなどが紹介され、出展企業の担当者の説明に来場者が聞き入る場面が数多く見られていた。

<説明を聞く来場者>
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なお、次回は2010年11月19日(金)に開催する。

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