住友商事は9月3日、中国・吉林省の吉林糧食集団と戦略的な包括提携覚書を交わしたと発表した。
戦略的な業務提携の柱は、中国国内における精米事業や米油事業の検討、中国国内におけるトウモロコシを原料とした加工品事業・飼料事業の検討、トウモロコシ、米、大豆や菜種などの穀物貿易の促進の検討、肥料や農薬関係事業の検討、稲藁などを原料とした第二世代バイオエタノール事業の研究。今後、両社でそれぞれの分野について協議を進める。
戦略的包括提携によって、住友商事は日本の農業技術や加工技術を用いて、穀物をはじめとする農産物の生産性の向上と中国国内での流通、貿易の促進を図る考えだ。
吉林糧食集団は1996年創業の中国吉林省最大の農産物集荷・加工業者。中国におけるトウモロコシ、米の主産地である東北三省に穀物倉庫を所有し、年間備蓄能力300万トンを誇る。大連などの港に中継倉庫を持ち、年間輸送能力は900万トンに達する。
また、中国企業のうち、トウモロコシ・米の輸出資格を持つ2企業の1社であり、中国におけるトウモロコシ、米の輸出の中核を担っている。