富士通は9月10日、無線通信機能付デジタルタコグラフ（デジタコ）でリアルタイムに収集した車両の運行情報やドライバーの作業情報を、クラウドサービスで管理・分析する、物流業界向けソリューション「TRIAS／TR－SaaS（トライアス ティーアール サース）」の販売を開始した。
ソリューションは、無線通信機能付デジタコと、インターネット経由で活用するSaaS型運行支援システムを連携させている。ユーザーは自社で運行管理システムを構築することなく、インターネットにつながるパソコンを用意するだけで、車両に搭載したデジタコの運行情報分析が行える。
これによって、車両の車速や時間・エンジン回転数などの情報と運転評価表をもとにドライバーへの運転指導などが行える。ドライバーの安全運転を徹底するとともに、運行経路の効率化、燃費向上による環境貢献、運転日報の自動出力によるドライバーの作業負荷軽減を実現する。
同ソリューションで活用する無線通信機能付デジタコ「DTS－C1」はトランストロンが開発し、情報を管理・分析するSaaSは富士通九州システムズが開発した。
物流業界では、安全運行と効率的な運転によって、環境負荷軽減とコスト削減を実現するデジタコ・運行支援システムの導入が進んでいるが、デジタコから収集した情報を分析するためにはサーバやソフトウェア、パソコンなどのICTシステムが必要で、導入コストや運用コストが課題となっている。
同社は課題に対して、無線通信機能付デジタコとSaaS型の運行支援システムを連携させ、低価格で短期間に導入できるSaaS型運行支援ソリューション「TRIAS／TR－SaaS」の提供を開始する。
運行分析用のICTシステムに必要なハードウェアや、事業所ごとのソフトウェアのインストールが不要となり、インターネットに接続できるパソコンがあれば、容易に利用することができる。初期費用を抑え、短期間での利用開始を可能にする。
車両の運行情報やドライバーの作業情報を、無線通信を利用してデジタコから自動的に同社データセンターに送信することによって、ドライバーの作業効率化やリアルタイムな運行管理を実現する。車両の運行情報やドライバーの作業情報などの各種データは、ファシリティ管理とセキュリティ対策を施した、同社クラウドサービスのビジネス基盤であるデータセンターで管理する。
紹介サイトは下記URLを参照。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2010/09/10.html
