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三井物産/治験薬物流管理事業開始、羽田空港に拠点

2010年11月11日/物流施設

三井物産は11月11日、製薬会社や臨床開発受託機関に対し、臨床開発(新薬開発工程)における治験薬物流管理のフルアウトソースサービスの提供を来春を目処に開始すると発表した。

10月21日に開業した東京国際空港(羽田)の新国際貨物ターミナルである東京国際エアカーゴターミナル内に治験薬専用保管施設を活用する。

羽田空港を日本国内とアジアで行われる臨床試験における治験薬の輸出入物流ハブと位置づけ、日本全国と海外の臨床試験実施施設(医療機関等)への直接配送を含めた治験薬の物流管理サービスを提供する。

製薬会社はこれまでアウトソース出来なかった治験薬の保管や配送に関わる一切の業務を外部委託することができ、本業である新薬開発に専念出来るようになる。

従来、治験薬の保管・配送(治験薬物流)は製薬会社が自ら実施することが省令により定められていたが、2008年4月、省令改正に伴い、物流会社など第三者による医療機関への治験薬交付が可能となった。

一方で治験薬の取扱に求められる高い管理品質を維持すべく、現時点でも治験薬物流のアウトソースは進んでいないのが実態で、三井物産が手掛ける治験薬物流管理事業において、製薬業界関係各社の協力を得て、製薬業界で求められる高い品質管理レベルを前提とした物流サービスを提供する。

新事業の一環として、臨床開発受託機関であるイーピーエスと100%子会社のイートライアルと共同で、国内初となる治験薬物流管理システムを開発中で、治験薬物流に関わる入出荷指示や実績管理の効率化、物流のトレーサビリティ(可視性と追跡可能性)の大幅な向上を実現する。

なお、三井物産は、将来的には本邦製薬企業のアジア治験推進を物流面から支援するため、アジア側での治験薬物流網の整備に取組んでいく。

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