ARC Advisory Groupが調査したGISの世界市場は、今後5年間に65%増加すると、予測した。
調査報告書では、グローバル経済の回復に加え、情報技術への投資が大きく回復していることにより、GIS市場も大きな伸びが期待されるとしている。従来から強かったインフラ系の電力・石油・ガス配送や連邦政府の部門に続き、保険・不動産・小売などのような新分野もGISの利用を促進すると予想している。
また、モバイルソリューション、ウェブサービス、クラウドコンピューティングがGIS産業に影響を及ぼす因子となっている。モバイルGISは普及が進み、ネットワーク設計や保守機能への応用の増加が見込まれるようになっている。
SaaSビジネスモデルは、地理的ビジネス分析ソリューションとして、いまや十分に確立している。
一方、クラウドコンピューティングが提供する優れた接続性もまた、企業内に保有されているGISデータセットの可視性の向上をもたらしている。その結果、重複購入の排除や不要コストの削減につながっている。
モバイルGIS、SaaSモデル、クラウドコンピューティングの利用などが今後引き続き活用され、これらは、近未来のGIS市場の変革と適用分野拡大に大きく影響する可能性を秘めている、と結論づけている。
一方、新興市場のインドや中国、ブラジルでは引き続きインフラへの投資が高く、インフラ管理プロセスを改善するにはGISを採用する可能性も高まる、と分析している。