新日本製鐵と神戸製鋼所は5月25日、事業化を進めていた製鉄ダスト系副産物(製鉄ダスト)のリサイクルと還元鉄の生産・利用に関する共同事業について、設備建設を開始すると発表した。 原料処理能力は年間約22万トンで、投資総額は約100億円に上る。
同事業は、鉄鋼製造の過程で副産物として発生する製鉄ダストを再資源化することにより、競争力ある鉄源を安定的に生産するもので、新興国を中心とした鉄鋼需要の増大により資源価格が高騰する中、同事業は資源問題に対して有効な施策となると2社は見ている。
両社は、同事業を共同事業とすることで、神戸製鋼で確立された設備技術に、新日鉄で確立した製鉄ダストのリサイクル・有効活用についての操業技術を融合、企業の枠を超えた広域での製鉄ダストのリサイクルとゼロエミッションを推進していく。
新日鉄は、共同事業の推進とともに、広畑製鉄所の既設製鉄ダストリサイクル設備において、新日鉄のアライアンス先を含めた関西圏全体での効率的な製鉄ダストリサイクルを推進する。