神戸製鋼所は12月10日、中国・上海市に、溶接材料の販売、溶接システムとパーツの販売などを行う完全子会社「上海神鋼溶接器材有限公司」の2010年3月の設立を決めた。
資本金は80万ドルで、神戸製鋼所が全額出資する。従業員数は11名で、日本人駐在員は5名。
今回の設立は、中国国内でのアフターサービス充実化のニーズが高いことを受けたもので、同社は2008年から上海に駐在員を配置し対応してきていた。
中国の建設機械分野での需要は、メンテナンスとパーツ供給体制を整備し溶接システムへの安心感、信頼感を高めるなど現地対応力の強化が求められており、このため溶接材料、溶接システム部門の営業機能を充実させ、重要顧客との信頼関係と営業力を強化するため新会社の設立を決めた。
上海神鋼溶接器材有限公司は中国での受注拡大、営業効率と市場掌握力の向上を目指す。このほか現地スタッフの育成基盤づくりなど競争力を強化する。
神戸製鋼所は、中国で、ソリッドワイヤの生産販売拠点「唐山神鋼溶接材料有限公司」、軟鋼FCWを生産する「青島神鋼溶接材料有限公司」に加え、上海神鋼溶接器材有限公司の設立で高付加価値品、溶接システムの4つの柱が整ったとして、特長ある商品の拡販とプレゼンス強化を目指す。
