日本出版販売は8月23日、日販に在庫がない商品を出版社から取り寄せるサービスを開始した。同社のサービスである「本の超特Q!QuickBook」の一環。
「本の超特Q!QuickBook」は2009年12月1日にスタートした客注品のお取り寄せサービス。日販のSAシステム「NOCS9000」を使って簡易に注文ができる仕組み。
稼働から8か月が経過し、順調に注文を伸ばしている。書店では店頭に在庫のない銘柄の客注対応、売り伸ばしのための追加注文とさまざまな用途に活用され、1日あたり1万3000冊以上の注文を受けている。
今回の新サービスは、書店からの要望が多かったもので、多数の出版社に協力を仰ぎ、日販への搬入期間を短くすることで、従来よりも1日から2日早く店へ商品を届けることができるようになった。スピードアップについては、さらに多くの出版社に対して協力してもらうように交渉を進めていく。
QuickBookの特徴の一つである「いつ店に届くのか」を明確に案内する強みを、出版社在庫からの取り寄せへも引き継ぎ、店着が遅延した場合は手数料不要とする。
お取り寄せサービス開始に合わせて9月1日よりQuickBookの利用促進キャンペーンを行う。キャンペーンでは、書店に店頭でQuickBookの利用促進を大々的に展開したことによって、ヘビーユーザーの定着、売り逃しの防止、新たな店頭客注の掘り起こしなど、店頭の活性化を目指す。
すでに一部の書店では、QuickBookを一つの契機とし、店頭で顧客への声かけや、オリジナルポスターを展開するなど、積極的に注文の裾野を広げる取り組みを行ってもらっている。積極的な取り組みを行っている書店は、QuickBookの注文数の上位店であり、売上も伸びている。
キャンペーンでは期間中のQuickBook注文数の上位店へ報奨金を支払う。また、注文数に対してだけではなく、「促進への取り組み内容」や「書店・顧客の声」を日販へフィードバックしてもらい、ユニークな取り組み内容に対しては報奨金を支払う。
キャンペーンを通じて、店頭における成功事例を集め、書店にフィードバックすることで、店頭活性化の好サイクルを生み出していきたい考えだ。