野村総合研究所(以下:NRI)は、2015年度までの情報分析技術の進展と、そのインパクトを予測した「ITロードマップ」を作製した。
現在、情報分析の分野では、3つの変化が起きていているとする。第1の変化は、大手ITベンダーがデータベースソフトウェアとハードウェアを統合した製品を提供しはじめたために、分析対象のデータを蓄積するデータウェアハウスの導入が容易になったこと。
第2は、クラウド・コンピューティングなどの新しい技術を活用することにより、従来は実現が難しかった、大量のデータを分析する環境が整ってきた。第3は、センサーの発達によって、家電や組み込みシステムからリアルタイムに収集できるデータが増えている。
今後、情報分析技術を活用することで、個々の顧客の購買特性を詳細に分析して、個人にあった適切な提案を行うことや、センサーデータを分析して交通渋滞の解消やエネルギー利用を効率化するといったことが実現できるようになるとしている。
NRIでは、今後の情報分析技術は、具体的に2010~2011年度をクラウド型分析基盤活用の黎明期とし、2012~2013年度をクラウド型分析基盤活用の発展期に。そして、2014~2015年度をリアルタイム分析技術の発展期ととらえて解説している。