遠州トラック(株)の平成17年3月期中間決算短信(連結)の経営成績は下記のとおり。
物流業界も、原油および天然ゴムの上昇による原価のアップ、環境・安全規制の強化に伴う車輌修繕費の増加が収益を圧迫し、また運賃水準も引き続き軟調で、厳しい環境の中に置かれている。
このような環境下ながら、同社グループは、戦略商品の開発に取り組みつつ、調達物流への進出、さらに荷主へのシステム化提案による購買管理業務支援、流通加工部門の取り組み強化など業務の裾野を広げ、総合物流業としての質的転換を鋭意進めた。
この結果、当中間期における連結営業収益は75億78百万円(前年同期比5.5%増)、連結営業利益は5億59百万円(前年同期比10.7%増)、連結経常利益は5億5百万円(前年同期比10.8%増)となった。連結中間純利益は固定資産売却益も寄与し、3億12百万円(前年同期比28.3%増)となった。
セグメント別の状況
物流事業
営業収益は、74億18百万円(前年同期比7.3%増)営業利益は7億44百万円(前年同期比27.9%増)。
輸送部門は猛暑に伴うエアコンなど電化製品や飲料水の荷動きの活発化などもあって、営業収益は50億39百万円(前年同期比9.7%増)。内訳は自社輸送が21億30百万円(前年同期比11.8%増)、取扱が29億9百万円(前年同期比8.2%増)。
倉庫部門は、前期に立ち上げた「吉田配送センター」や、富士、細江などの新設倉庫の収益が寄与したが、総じて既存の倉庫は苦戦を強いられ、営業収益は23億78百万円(前年同期比2.4%増)の微増となった。
通期の見通し
国内景気が必ずしも予断を許さない現在の状況にあって、競争の激化に伴う利益率の低下、安全・環境規制の強化や燃料費の高騰に伴う経費の増加など、対処すべき課題は山積しているが、同社グループにおいては、業務の効率化、財務体質の強化に取り組むとともに、提案営業の積極化による差別化戦略を一層推進し、グループの総合力を発揮、向上させていく。
通期の連結業績の見通しは、営業収益15,518百万円(7.0%増)、経常利益1,051百万円(10.3%増)、当期純利益600百万円(12.4%増)。