安田倉庫(株)の平成17年3月期中間決算短信(連結)の経営成績は下記のとおり。
倉庫物流業界は、貨物保管残高は前年同期を下回る状況だったが、貨物回転率は前年同期の数値を上回り、トラック輸送量、貨物輸出入量も概ね順調に推移した。
不動産業界におきましては、一部エリアでオフィスビルの空室率に改善が見られているものの、賃料相場は弱含みで推移した。
同社グループでは、物流事業部門ではお客様の物流アウトソーシングニーズを、積極的に取り込む営業活動を展開し収益増強に努めるとともに、業務の効率化によるコストダウンにも取り組んだ。
その結果、営業収益は前年同期比792百万円増(6.3%増)の13,438百万円。営業利益は連結子会社での収益改善や、前年同期のような新施設への一時費用がほとんど発生しなかったこともあり、前年同期比195百万円増(14.9%増)の1,502百万円。経常利益は営業外収支の改善が図られ、前年同期比236百万円増(20.1%増)の1,415百万円、当期純利益は前年同期比246百万円増(40.4%増)の856百万円となった。
セグメント別の状況
物流事業
今期の課題である物流アウトソーシング業務の新規受託に注力するとともに、既存のお客様との取引拡大に努めた。当中間期は、小口配送と引越作業を中心とした陸運料収入の増加、保管面積増加に伴う保管料の増加、昨年参入した航空貨物取扱に対する地道な営業活動の成果などにより、営業収益拡大を達成することができた。一方で、業務の効率化によるコスト削減にも取り組み、営業利益の拡大に努めた。
その結果、物流事業部門全体の営業収益は前年同期比849百万円増(8.5%増)の10,805百万円、営業利益は前年同期比122百万円増(11.2%増)の1,212百万円。
不動産事業(省略)
通期の見通し
景気回復の動きは持続されると予想されているが、倉庫物流業界は、顧客のコスト削減要求が続くとともに、顧客ニーズに応えるための作業コストの増加、物流システム高度化の負担増、原油価格高騰による配送コストの増加などが予測され、厳しい状況で推移すると見込まれる。
このような状況下、同社グループの物流事業部門は、期初からの課題であります顧客の物流アウトソーシングニーズを的確に捉え、物流一括受託によるビジネスの拡大に努める。
2月に完成した平和島営業所の安定稼働に向けた営業活動を継続し、来年度増築を予定している千葉・沼南営業所、横浜・大黒営業所に対する営業活動にも今期より注力する。