日本ゼオンは6月4日、水島工場(岡山県倉敷市)内に統合生産センターを開設したと発表した。
ものづくり現場の強化のため、2006年からダイセル式生産革新手法の導入を進め、「ものづくり」の拠点となる統合生産センターが完成、4月から稼動を開始した。
統合生産センター建屋は鉄骨鉄筋コンクリート造り、2300平方メートルの3階建て、1階は集中コントロール室、2階はスタッフ室、3階は機械室、予備室からなる。総工費は制御システムなども含め約30億円。
ものづくり機能を集中化させることから堅牢性・信頼性を強化するため、震度7強以上の震度に耐えられる強度、津波対策、対液状化対策などの実施とともに、電源系統や情報系統の冗長化を図った。
ダイセル式生産革新手法の導入により、第一段階として、工場の共通言語化、ルールの統一など基盤整備を強化。さらに現場の徹底的な安定化を、作業負荷を毎年半減させることで実現させた。第二段階として、熟練オペレータのノウハウを形式知化し、標準化して、誰もが活用できる技術にした。
第三段階として、第一、二段階で得られた知見に基く「知的統合生産システム」を構築。これにより、安定的で安全な工場を徹底的に追求するだけでなく「熟練オペレータの技術・技能を確実に伝承できるものと考えている」としている。
今回導入した生産革新は、単に統合生産センターという建屋を建設しシステムパッケージを導入したものではなく「人・組織の革新、生産システムの革新、情報システムの革新を実現し、現場が自律的に改善し続けていくための風土改革と人材の育成を目指すもの」としており、同時に製造原価の低減、生産性の向上も図っていく。
第一期は工場全体の約半分のエリアを対象としており、第二期として2010年4月に、全てのものづくり実践機能(生産、設備管理など)を統合生産センターに統合する。
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日本ゼオン/水島工場に統合生産センター開設
2008年06月06日/物流施設
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