デロイト トーマツ コンサルティング(株)は、世界の主要ハイテク企業のSCM、CRMの統合による、顧客価値に応じたサプライチェーンの対応についてまとめ、調査レポートを公表した。
このレポートは、DTC のシンクタンク、デロイトリサーチがDELLやIBM、Ciscoを含む世界22 カ国、81社の電機・ソフトベンダー・ハードベンダーなど大手ハイテク企業の経営者層に対して行ったもの。
調査の結果、SCMとCRMの双方優れている企業(以下:ロイヤリティネットワーカー)は、全体のわずか12 %にしかすぎず、SCM 、CRM 双方とも優位性が見られない企業(以下:マーケットテイカー)に比べ10倍の売上成長率を示していることが判明した。
調査対象は、主にアジア太平洋地域、北米、ヨーロッパに本拠のあるハイテク企業81社。日本企業については5社から回答を得た。
SCM 、CRM に双方に優れた企業は12%
今回の調査対象の81社を、1.SCM を中心にサプライチェーンパートナーとの広範な協力体制を構築している企業群(以下:SC 重視型)、2.CRM を中心に顧客満足の創出・維持の目標を設定し、そのパフォーマンスを測定している企業群(以下:ロイヤリティ重視型)、3.SCM 、CRM を中心に、その双方において優れている企業(ロイヤリティネットワーカー)、4.いずれにも該当しない企業(マーケットテイカー)と4 つに分類した。
その結果、デジタルロイヤリティネットワーカーに分類された企業は、全体の12%にしかすぎず、SC重視型は24%、ロイヤリティ重視型は22%、マーッケトテイカーに関しては42%にまでおよんだ。
ロイヤリティネットワーカーは収益面でマーケットテーカーの1.8倍
調査の結果、収益面でロイヤリティネットワーカーはマーケットテイカーより1.8倍優れていることが判明し、売上成長率に関しては、約10倍、株主利益率に関しても約10倍の数字を示している。
CRMとSCMの融合により、顧客満足・サプライチェーンの高いパフォーマンスを実現
CRM、SCMのそれぞれの領域においても、ロイヤリティネットワーカーは、高い優位性をあらわす数値を示している。
CRMに優れたロイヤリティ重視型、SCMに優れたSC重視型の企業の数値より、それぞれの分野でロイヤリティネットワーカーが優位性を持つということは、SCMとCRMは統合することで、初めてそれぞれの恩恵を受けることができるということを物語っている。
サプライチェーン全体のコラボレーション(協業・協力)と顧客対応の両方を高める投資をすることで、ハイテク企業は市場内で優位なポジションを勝ち取ることが出来ている。
例えばロイヤリティネットワーカーは競合他社と比べ、顧客満足度における目標数値を大きく上回る数値を出している。
ロイヤリティ重視型・SC重視型・マーケットテイカーの6%以下の企業しか目標を上回っていると回答していないのに対し、ロイヤリティネットワーカーでは、50%以上が目標を上回っていると回答している。
また、顧客との関係においても競合他社と比較して良好な関係を構築していると回答したロイヤリティネットワーカーが50%を超えているのに対し、マーケットテイカーでは約9%にとどまっている。
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デロイト トーマツ コンサルティング/世界主要ハイテク企業のSCM 、CRM 導入意識調査
2002年03月18日/未分類
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