(株)チヨダセキュリティーサービスは、住友商事(株)の協力を得て、液化天然ガス(LNG)から直接圧縮天然ガス(CNG)を造る、省電力型の天然ガス自動車充填設備(略称L-CNG)を開発し、愛知県豊川市にテストプラントを完成した。
L-CNG充填設備は、LNGの気化時に600倍になる性質を利用し、圧縮機を必要としない設備で、運転時の電力を大幅に軽減した日本で初めての設備。本設備は、導管供給方式と異なりLNG貯蔵設備が必要であるため、圧縮機設備,導管費用等の投資との相殺を考慮しても、従来の急速充填設備に比べ若干の設備投資の増加となるが、消費電力の大幅削減等ランニングコストの低減効果により、トータルとしては、従来型に比べて経済性が高い。
当面のL-CNG充填設備の利用場所は、天然ガス導管が整備されていない場所が考えられる。(高速道路サービスエリア、国立公園、大規模トラックターミナル、みちの駅、天然ガス未導入地方ガス会社、工業用サテライト併設型等)高速道路サービスエリア、国立公園、みちの駅等はこの設備を有効活用して、天然ガスの充填と緊急対応型発電設備、常用発電、冷暖房燃料等の利用が考えられる。
天然ガス自動車は低公害車および石油代替エネルギー車として実用性評価が定着し、昨年度末で普及台数が1万2千台を超え、大都市のみならず全国的な展開の様相を見せ始めているため、インフラ整備も着実に進められ全国で181ヶ所の急速充填所が設置されている。
昨年、政府はクリーンエネルギー自動車である天然ガス自動車の普及目標を2010年100万台と定めた。これには、2500~3000ヶ所の急速充填所が必要と予測されるが、現在の天然ガス導管からの供給方式に加えて、天然ガス導管未整備地区にLNG車で輸送し、LNG貯蔵による急速充填の開発が急務と考えられていた。
LNGローリー輸送システムが充実するに従い、天然ガス自動車以外のガス供給方式として、天然ガス簡易供給設備としての利用拡大も期待出来る設備で、本設備の設置については、従来型急速充填所同様、普及インセンティブであるエコステーション補助金の対象となる。
開発者の(株)チヨダセキュリティーサービス吉本社長は、「計画時から引き合いがあり、当面年間10基(約15億円)程度の普及が見込まれる」と大きな期待を寄せている。
なお、従来より住友商事はクリーンエナジーを戦略事業の一つとして取り上げ営業活動を行っている。その一環で天然ガス自動車関連ビジネスにも取り組んでおり、天然ガス充填所建設工事で9件(受注残含む)、天然ガス自動車改造で約180件(受注残含む)の実績がある。
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チヨダセキュリティーサービス、住友商事/L-CNG天然ガス自動車充填設備テストプラント完成
2002年09月01日/未分類
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