NSユナイテッド海運が7月29日に発表した2012年3月期第1四半期決算によると、売上高326億2300万円(前期比8.5%増)、営業利益3億7600万円(80.7%減)、経常損失3億2400万円、当期利益2100万円(98.1%減)となった。
外航海運市況は、ドライバルクは、鉄鉱石・石炭の価格高騰や豪州での洪水被害・ブラジルでの天候不順による出荷停止等に起因する荷動きの鈍化や新造船の竣工増による供給圧力の高止まりを受け、5月中旬まで大型船を中心に低迷した。
その後、荷動きの復調等により、市況は低水準で推移したが立ち直りの兆しが見え、6月下旬にはケープ型撒積船主要航路平均用船料が日額1万2000ドルを超える水準まで回復した。
タンカーは、年初からの燃料油価格の高騰を受けた減速航海等の海運各社諸施策の実施により一時的に船腹需給が引き締まったが、新造船の供給圧力は依然として強く、船腹需給は緩和しており市況は総じて低水準で推移。このような状況の下、外航海運事業の業績は大幅な減益となった。
内航海運事業は、火力発電所の高稼働を受け石炭や原油の輸送需要が増加しており、増益となった。
通期は、売上高1380億円、営業利益39億円、経常利益32億円、当期利益25億円を見込んでいる。