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三菱重工/冷暖自在2室式陸上輸送用冷凍ユニットを開発

2011年10月20日/IT・機器

三菱重工業は10月20日、陸上輸送用冷凍ユニット(通称:陸上レフユニット)で、温度設定の異なる2室の温度調節をすべてヒートポンプ運転で可能にした新モデルを開発したと発表した。

<陸上輸送用冷凍ユニット「TDJS35HP」>
20111020mitsubishi - 三菱重工/冷暖自在2室式陸上輸送用冷凍ユニットを開発

ヒートポンプは、冷やしたい空間から暖めたい空間に効率よく熱を移せるため、コンプレッサーで発生する熱を加温に利用する従来型に比べ、加温能力が2倍超に向上し、最高効率時の冷凍機燃費は75%減と大幅な省エネ・CO2排出抑制を実現する。管理温度帯が異なる食品を1台で配送するトラック向けを中心に、2012年4月から販売する。

新モデル「TDJS35HP」シリーズは、トラックのメインエンジンで駆動する。同社独自の高効率な3Dスクロールコンプレッサーの採用に加え、庫内に設置される2台の熱交換ユニットの冷媒が流れる方向を冷却運転と加熱運転で逆転させる独自の冷暖フリー回路を業界で初めて実用化。

すべての運転条件でヒートポンプによる大能力かつ高効率な運転を実現した。これにより、外気温が-10℃~40℃の範囲内で前室を冷蔵の5℃、後室を米飯の管理温度帯である20℃に維持できる。定格暖房能力は5.7kW。

物流業界では配送効率向上によるコスト低減を狙いに、1台の配送車で異温度帯の冷蔵・冷凍管理を低コストに行える陸上レフユニットに対するニーズが高まっている。新モデルでは、例えば2室に要冷蔵食品と弁当・おにぎり類を分けて搭載する場合、夏場と冬場は2室とも冷却または加温、春秋は冷却・加温の同時運転を実現。季節の外気温変化に応じた最高効率の運転により、物流業界の期待に応えることが可能となる。

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