日本郵船が4月30日に発表した2013年3月期決算は売上高1兆8971億円（前年同期比4.9％増）、営業利益174億3400万円（前期は241億2400万円の営業損失）、経常利益177億3600万円（前期は332億3800万円の経常損失）、当期利益188億9600万円（前期は728億2000万円の損失）と黒字転換を果たした。
定期船事業は、欧州航路など主要航路において所属するアライアンスを通じた配船合理化を実施、運賃水準の回復と維持に取り組んだことにより業績は大幅に改善した。
不定期専用船事業の自動車船部門では、前年度の東日本大震災やタイの洪水の影響から回復し堅調な荷動きを維持したが、ドライバルカー部門では新造船の竣工量がピークを迎え、市況は低迷を続けた。
世界的な需要低迷から航空運送事業と客船事業の業績は低調に推移し、物流事業の業績も伸び悩んだ。
日本貨物航空は、継続的なコスト削減と機材の機動的運用に努めたが、日本発航空貨物の荷動き低迷やそれに伴う運賃下落が大きく影響し、業績は悪化、損失を計上した。
来期見通しは、全社的に徹底した燃料油削減活動や定期船事業における配船合理化による固定費削減、最適経済運航の拡大等により大幅なコスト削減を図る。
不定期専用船事業の自動車船部門では、日本車の輸送台数の増加を見込み、LNG 船は新造船の竣工もあり業容を拡大していきます。航空運送事業は依然厳しい状況が続くが、物流事業、客船事業は業績の改善を見込んでいる。
来期の業績は、売上高2兆900億円（10.2％増）、営業利益 455億円（2.6倍）、400億円（2.2倍）、当期利益、270億円（42.9％増）と大幅な増収、増益を見込んでいる。
